2022.10.07
【2022年10月16日(日)開催】メドピアと4DIN、第15回ITヘルスケア学会年次学術大会で「リアルワールドデータ」をテーマにしたセッションを開催 医療技術向上や課題解決に資する「医師のインサイトデータ」と「電子カルテデータ」についてデータの活用方法を事例を交えながらご紹介
メドピア株式会社(東京都中央区、代表取締役社長 CEO:石見 陽、以下:メドピア)と株式会社4DIN(東京都港区、代表取締役:高橋 精彦、以下:4DIN)は、2022年10月15日(土)~16日(日)に開催される「第15回ITヘルスケア学会年次学術大会」において、『リアルワールドデータ活用のアップデート 〜電子カルテデータの利活用による新たな提供価値〜』と題したスポンサードセッションを、学会2日目の16日(日)の10時40分から開催いたします。
本セッションでは、4DINが病院電子カルテデータを中心とする約500万人規模のリアルワールドデータ(以下、RWD(※))の利活用のあり方について解説いたします。さらに、医師会員15万人が参加する医師コミュニティプラットフォーム「MedPeer」の運営にて蓄積された医師の「インサイトデータ」と「RWD」の解析結果を医療現場や患者さん、さらには社会へどう還元していくかを考えてまいります。
昨今、IT技術の進展により、膨大な量のデータを蓄積した「ビッグデータ」の活用が様々な分野で推進されています。医療・健康分野においても、個々の病歴や治療歴、服用中の薬など、臨床現場で得られる診療行為に基づく情報が蓄積された「RWD」が、医療の質の向上や効率化、研究開発などに役立つとして期待が高まっています。
一方で、医療機関間で電子カルテの仕様が統一されていないことや、プライバシー保護などの観点から、汎用性が高く広範なデータ構築のハードルは高く、その活用が十分には進んでおりませんでした。
しかし近年は、匿名加工の技術が発達したことにより、大学病院等の医療機関や民間企業が研究開発に必要な医療データをプライバシーに配慮した形で適切に、かつ、簡単に活用できるようになってきました。さらに、形式が異なる各データの構造化・標準化により、異なる医療機関で蓄積された情報を統合して利用することが可能となることで、疾患研究・治療法開発の円滑化・活性化されることが期待されます。
当セッションでは、昨今注目を集めているRWDの中でも医師の「インサイトデータ」、及び「電子カルテデータ」に着目し、ヘルスケア領域における医療安全や医療技術の向上、課題解決に資するデータの活用方法について、事例を交えながらご紹介いたします。RWDの将来性や活用方法にご関心のある医師の皆様のご理解の一助になれば幸いです。
※ リアルワールドデータ(RWD):
日常の臨床現場から生み出される医療データの総称。健診データ、DPCデータ、電子カルテデータ、ウェアラブルデバイスから得られるデータ等、臨床試験以外で得られた患者さんや医療行為の情報。
■学会の概要
学会名称 :第15回ITヘルスケア学会年次学術大会
大会テーマ:ICT Next Action ~ITヘルスケアの新たな挑戦~
会期 :2022年10月15日(土)~16日(日)
会場 :東都大学 幕張キャンパス1号館(〒261-0021 千葉県千葉市美浜区ひび野 1-1)
参加登録 :当日登録 会員:10,000円 非会員:15,000円 学生:3,000円
大会HP :http://www.ithealthcare.jp/ithc15th/index.html
■スポンサードセッションの概要
日時 :10月16日(日)10:40~12:10(90分間)
場所 :第3会場
プログラム:スポンサードセッション2
「リアルワールドデータ活用のアップデート 〜電子カルテデータの利活用による新たな提供価値〜」
1「電子カルテデータを用いた分析と、医薬品価値の最大化」
株式会社4DIN 代表取締役 髙橋 精彦
医療情報データベース市場は、1990年代における卸売業者等の医薬品卸データをもとにした情報販売モデルを皮切りに、マーケティング利用を主体として形成された。その後、診療報酬点数情報(レセプト)・DPCデータ等の分析サービス事業者等の出現により、2010年代前後から新たなデータ利用を行うフェーズに入った。一方、データ利用者であるライフサイエンス業界においては、各種検査結果や部門レポート、電子カルテ内のテキストに埋もれた情報が活用されないといったアンメットニーズが存在しているのが実情である。
本講演においては、医療・ライフサイエンス業界で注目を集める「リアルワールドデータ」の活用に関して、医療情報データベースの歴史を紐解くとともに、電子カルテ由来データの活用による新たな提供価値の創造が行えることを示し、現段階で顕在化している「医薬品価値の最大化」を中心としたデータ利活用の事例を示す。
2「Real World Dataの広がり」
メドピア株式会社 遊佐 芳胤
昨今、“Real World Data”という言葉を耳にするようになって久しいですが、一方、「“Real World Data”とは何か?」という定義については、まだまだバラつきがあるように感じます。本講演では、FDAによるReal World Data(RWD)の定義とオランダの研究者によるレポートにおけるRWDの定義を比較しながら、RWDが持つ広がりや可能性について言及しつつ、RWDの未来についての示唆を得たいと思います。さらに、講演者の所属するメドピア株式会社が運営する、医師会員15万人が参加する医師コミュニティプラットフォーム「MedPeer」に蓄積された“医師のインサイトデータ”についてご紹介しつつ、その“医師のインサイトデータ”とRWDとの境界や交流について触れながら、ヘルスケア領域におけるデータをいかに活用してゆくかを考えていきたいと思います。
3「電子カルテにおけるReal World Dataを活用したクラウドでの機械学習(AI)の実装」
University of Hawaii Cancer Center/札幌ハートセンター 疫学専門家 岡田 悠偉人
近年は、医療政策や臨床研究において、治験データによるEfficacyよりも医療機関におけるデータを活用したEffectivenessに重点を置かれるようになり、アメリカや日本でもReal World Data からEvidenceを構築していく方法論が確立されつつある。COVID-19に関する政策決定や治療評価でも行われていたように、病院のデータをクラウドに解析可能な状態で連結かつ格納して、クラウドにリモートでアクセスして迅速に解析する手法が主流となってきた。本講演では、札幌ハートセンターの電子カルテのデータを利用して、クラウドデータベースである臨床情報分析支援プラットフォームSIMPRESEARCH(株式会社4DIN製)にて、クラウド上の統計ソフトRにて解析を実演しつつ、簡単なAIであるSupervised/Unsupervised Machine Learningを実装する方法を提示する。最初にクラウド上にて、データサイエンスの基礎であるData Visualizationから検証する仮説を設定して、その後にPropensity Score Matchingによって、仮想RCTにて現実的な範囲にて交絡因子を調整して、Real-time Real World Dataから薬効を評価する手法も展開する。コロナ渦にて医療DXの必要性が逼迫する中、クラウドDBや統計ソフトR、AIの実装という今後10年にて日本のヘルスケアが進むべき方向の基本事項を確認していく。
※4DINは「企業展示」も行います。
東都大学 幕張キャンパス1号館(〒261-0021 千葉県千葉市美浜区ひび野 1-1)
【登壇者プロフィール(敬称略)】
●メドピア株式会社 メディカルビジネス事業部 遊佐 芳胤
前職では、保険数理を専門とする外資系コンサルティング会社のヘルスケア部門で製薬会社/医療機器会社をメインクライアントとし、RWDの解析と論文化を支援。2022年6月メドピアへ入社し、RWDとメドピアの持つインサイトデータを融合し、価値創造する事業を推進中。
●株式会社4DIN 代表取締役 髙橋 精彦
ハワイ大学修士課程修了後、医療データを収集解析し医薬品の効率的な開発や供給のために役立てる事業を行うベンチャー企業Convergence CT,Inc(米国ハワイ)に入社。子会社コンバージェンス・シーティー・ジャパン㈱(以下、CCTJ)の代表取締役として、日本市場の立ち上げを担当。2019年、CCTJのMBOを実施し、4DINを創立。代表取締役に就任。
●University of Hawaii Cancer Center/札幌ハートセンター 疫学専門家 岡田 悠偉人
アメリカ合衆国の疫学専門家で、CDCでトレーニングを受けてアフリカや中東、アジアにて実地疫学者として活躍した後に、現在はハワイ大学がんセンターがん疫学部にて、人種間のがん罹患と治療に関するがん疫学を研究している。多民族コホート研究にて遺伝子から生活習慣まで、AIなどを使い総合的に解析している。ハワイ州政府新型コロナウイルス感染症対策チーム
【メドピア株式会社の概要】
会社名 : メドピア株式会社
所在地 : 東京都中央区築地1-13-1 銀座松竹スクエア9階
設立 : 2004年12月
代表者 : 代表取締役社長 CEO 石見 陽(医師・医学博士)
事業内容: 医師専用コミュニティサイト「MedPeer」の運営、その他関連事業
URL : https://medpeer.co.jp
【株式会社4DINの概要】
会社名 : 株式会社4DIN
所在地 : 東京都港区新橋2-20-15 新橋駅前ビル1号館 805
設 立 : 2003年6月
代表者 : 代表取締役 高橋 精彦
事業内容: 医薬品、医業部外品の研究、開発及びこれら業務の受託
臨床検査業務の受託
医薬品、医業部外品の開発及び臨床検査に関するデータの提供及び分析
医薬品、医業部外品の開発及び臨床検査に関するコンサルティング
URL : https://4din.com/