2019.06.25
メドピア、薬局と患者をつなぐ、かかりつけ薬局化支援サービス「kakari」をリリース いつもの薬局を、もっと便利で安心な「かかりつけ薬局」に
メドピア株式会社(東京都中央区、代表取締役社長 CEO:石見 陽、以下当社)は、薬局向けのかかりつけ薬局化支援サービス「kakari」を、この度リリースいたしました。「kakari」は、「いつもの薬局を、あなたの“かかりつけ薬局”に」をコンセプトに、患者向けのかかりつけ薬局アプリと薬局向けシステムを提供します。「kakari」を通じて薬局と患者がいつでもつながることを可能にし、いつも病院ごとにバラバラの薬局から薬をもらっていた患者が一つの薬局を選び、薬局が「かかりつけ薬局」として求められる価値を提供することを支援いたします。
※「kakari」のサービスサイトはこちら:https://kakari.medpeer.jp/
サービス提供の背景・目的
政府はかねてより、医師と薬剤師がそれぞれの専門性を発揮しながら業務を分担し、医療の質の向上を図るために「医薬分業」を推進してきました。その結果、現在院外処方せん率は70%を超え*1、調剤薬局数も58,000店舗を超えています*2。一方、昨今課題になっているのは、門前薬局の増加により、患者が受診した医療機関ごとにその近くの薬局で調剤を受ける機会が多くなっていることで、患者の服薬情報の一元的な把握ができていないことや、薬剤師の専門性を活かした薬学的管理が困難になっている点です。
そうした中で政府は2015年10月、患者本位の医薬分業を実現するために「患者のための薬局ビジョン」を策定し、調剤薬局に対して「門前薬局からかかりつけ薬局へ」と機能・価値を転換することを求めました。そして、これからの薬局が目指すべき方向性として「立地から機能へ」、「対物業務から対人業務へ」、「バラバラから一つへ」という3つのキーワードが掲げられました。また、2020年度の調剤報酬改定においては、対物業務にあたる「調剤料」を引き下げ、服薬指導や情報提供など対人業務にあたる「薬学管理料」を引き上げることを検討することが示されています*3。
一方、調剤薬局の半数以上を小規模事業者や個人運営が占める中、現実には、人手に限りがあるために調剤業務以外に時間を割けられず、求められる新たな薬局の役割を果たすことが困難な薬局も多く存在します。そこで当社は、「かかりつけ薬局」を志向するすべての調剤薬局が求められる役割を発揮し、患者から選ばれる薬局になることを支援するため、かかりつけ薬局化支援サービス「kakari」を提供します。
*1 公益社団法人日本薬剤師会「医薬分業進捗状況(保険調剤の動向)」より
*2 厚生労働省「平成29年度衛生行政報告例の概況」より
*3 2019年6月11日の経済財政諮問会議で取り纏められた「経済財政運営と改革の基本方針(骨太方針)」の原案より
かかりつけ薬局化支援サービス「kakari」の概要
「kakari」は、「いつもの薬局を、あなたの“かかりつけ薬局“に」をコンセプトに、既に来局されている患者さんの「かかりつけ化」を支援するサービスです。本サービスは、薬局と患者さんをつなぐスマートフォンアプリ「kakari」と、薬局向けの「kakari薬局システム」から成り、患者さんにとっては薬局をもっと便利で安心して利用できるように、薬局にとっては患者さんのリピーター化(かかりつけ化)につながるよう、以下の機能を提供いたします。
①アプリを開くとホーム画面いっぱいに「かかりつけ薬局」を表示
「kakari」は、薬局がかかりつけ薬局となるために、店頭で患者さんに勧めていただくアプリです。患者さんはアプリをダウンロードして、加盟薬局の専用コードを入力するだけ。アプリを開くたびにホーム画面いっぱいにかかりつけ薬局の情報が表示され、すぐにお薬相談や処方せん送信ができます。
②「お薬相談/CRM」機能で、来局後も患者さんを継続サポート
患者さんはかかりつけ登録をした薬局にいつでもチャットでお薬相談ができ、服薬指導後の薬局による継続的なサポートを可能にします。また、薬局から患者さんのアプリにメッセージや相談会などのイベントのお知らせを送るなど、薬局と患者さんが双方向につながることのできるCRM機能を提供します。
③「処方せん送信/店頭チェックイン」機能で、待ち時間を解消
患者さんは病院で処方せんをもらったら、アプリを開いてすぐに、かかりつけ登録をした薬局に「処方せん送信」をすることで、薬局での待ち時間を削減できます。また、病院からすぐ近くの門前薬局を利用する場合には「店頭チェックイン」機能で、薬の仕上がり時の連絡をアプリで受け取れます。
④「事前ヒアリング」機能で、より質の高い服薬指導を
処方せん送信時に、患者さんから任意で副作用・体調変化・残薬状況などの情報を事前に確認します。来局前に患者さんの状態を把握することで、より質の高い服薬指導が可能になると同時に、薬歴記載の効率化にもつながります。
「kakari」は今後も、薬局が患者さんからかかりつけ薬局として「選ばれ」、患者さんと深く「つながり」、求められる価値を提供するための機能を充実させていくことで、かかりつけ薬局への転換を目指す薬局と患者さんにとって必要不可欠なプラットフォームになることを目指してまいります。
<「kakari」が実現する姿>
薬局の「かかりつけ化」とは、患者さんが薬をもらう調剤薬局を一つに絞ることです。「kakari」は、薬局と患者さんがつながる様々な機能によって、その薬局に通いたくなる立地以外の「利便性」と「安心」を提供することで、患者さんが自らの意思で一つの薬局を「かかりつけ薬局」として選ぶことを実現します。
【メドピア株式会社について】
「Supporting Doctors, Helping Patients.」をミッションとして、医師同⼠が臨床経験を共有する医師専⽤のコミュニティサイト「MedPeer」を運営。現在12万⼈以上の医師(⽇本の医師の3⼈に1⼈)が参加し、医薬品や疾患に関する医師の”集合知”を形成。医師の臨床からキャリア、開業を支援すると同時に、薬剤師向けのプラットフォームも展開を開始。グループ全体では、医師や管理栄養士の専門家ネットワークを活用して⼀般向け健康増進・予防サービスを展開。オンライン医療相談やオンライン産業医をはじめとした産業保健支援サービス「first call」や、管理栄養⼠による⾷⽣活コーディネートサービス「ダイエットプラス」などを運営。