2018.12.12
2018年 医師が選ぶ「医学界・医師界における今年の漢字一文字」発表! 1位は「免」に決定! がん免疫療法のノーベル賞受賞が注目を集める。自然災害多発や医学部不正入試問題なども。
医師12万人以上(国内医師の3人に1人)が参加する医師専用コミュニティサイト「MedPeer(メドピア)」を運営するメドピア株式会社(東京都中央区、代表取締役社長 CEO:石見 陽)は、会員医師を対象に「医学界・医師界における今年の漢字一文字(略称:2018年 医師が選ぶ今年の漢字)」を募集いたしました。結果、京都大学特別教授・本庶佑氏がノーベル医学・生理学賞を受賞し、「がん免疫療法」が注目を集めたことを背景に、今年は「免」が最多得票となりました。
■MedPeer調査結果:「2018年 医師が選ぶ今年の漢字」(総回答:3,036人)
漢字/ 回答者数 / 比率 / 主な選出理由
1位: 免 / 212 / 7.0% / がん免疫療法のノーベル医学・生理学賞受賞から
2位: 災 / 205 / 6.8% / 台風、地震、豪雨など、大きな自然災害が多発したことから
3位: 賞 / 116 / 3.8% / がん免疫療法のノーベル医学・生理学賞受賞から
4位: 変 / 72 / 2.4% / 新専門医制度や医師の働き方改革など医療界の変化から
5位: 裏 / 71 / 2.3% / 東京医科大学の裏口入学の事件や医学部不正入試の問題から
●「2018年 医学界・医師界における今年の漢字一文字」の募集に対し3,036人の医師が回答し、「免」が最も多い212票を得た。京都大学特別教授の本庶佑氏が、がん免疫療法の発見によりノーベル賞を受賞し、医学界に明るいニュースを与えたとして注目を集めた結果が反映された。また、同じ理由で「賞」も第3位に選ばれた。
●第2位は「災」で、大きな地震や、巨大台風、豪雨など自然災害が例年以上に多い1年であり、医師にとっては災害医療の重要性を感じられたことより選ばれた。
●第4位の「変」、第5位の「裏」は、新専門医制度や診療報酬改定、医師の働き方改革などによる医療界の変化や、医学部の裏口入学の問題を機に医学部入試の実態が露わになったことより「裏」が選ばれた。
■ベスト10と、主な理由(コメント抜粋)
1位 「免」 212票
・免疫チェックポイント阻害剤の開発がノーベル賞。(50代、消化器内科)
・ノーベル賞を受賞した研究により、免疫チェックポイント阻害剤が広く知られるようになったため。(50代、小児科)
・免疫療法元年にふさわしい本庶先生のノーベル賞受賞から。(60代、一般内科)
・がん治療では免疫チェックポイント阻害薬の一年でした。(40代、放射線腫瘍科)
2位 「災」 205票
・相次ぐ豪雨、台風、北海道の地震、酷暑など、災害が相次いだ年だったので。(50代、アレルギー科)
・災害が多く災害医療の重要性を再確認する一年だった。(20代、一般内科)
・以前選ばれた年があった気はするが、今年ほど災害が多かった年もなかなかない気がする。実際に何か支援しようという気持ちにさせられた年でした。(30代、神経内科)
・病院の水害が深刻。(60代、アレルギー科)
3位 「賞」 116票
・本庶佑先生のノーベル賞受賞が日本医学界の最大のインパクトと考えるから。(60代、アレルギー科)
・本庶佑京大特別教授のノーベル医学生理学賞受賞がありました。医学部の入試で女子への差別などの問題のあるニュースが多かった中、飛び込んだ明るいニュースでしたので、余計に印象に残りました。(50代、小児科)
・金メダル、ノーベル賞と様々な喜ばしい事が有ったから。(30代、総合診療科)
4位 「変」 72票
・新専門医制度が始まり、いろいろ制度変更が行われるから。(50代、一般外科)
・医師の働き方改革で、働き方が変わるきっかけとなる一年だったので。(30代、アレルギー科)
・遠隔診療が保険診療になったりなど今年も変化が多い年でした。(40代、消化器内科)
5位 「裏」 71票
・文部省官僚子弟の裏口入学を発端として医学部入試の実態が露呈。最後は現役の女医が憂えるほどの女子差別是正に至った。(50代、一般内科)
・ただの裏口入学から不正入試にまで話が広がり大変なことになった。(40代、麻酔科)
・東京医大などの入試において入学者の選抜に様々な操作が加えられていた。文部省事務次官の息子の裏口入学が発覚した。(50代、一般外科)
6位 「忍」 60票
・診療報酬請求や医療訴訟などに、耐え忍んでいるから。(50代、一般内科)
・医療業界には何も良いことはなく、ここ10年以上忍耐の連続です。(40代、整形外科・スポーツ医学)
7位 「癌」 59票
・本庶先生の研究でがん治療が飛躍的に進んだ。(60代、小児科)
・がん免疫療法のノーベル賞受賞と、医師の働き方についてはなかなか治るものではない“癌”のようなものだったが、それを改革しようとし始めたこと。(30代、循
8位 「乱」 58票
・政治も経済も医療もすべてが乱れているから。(40代、緩和医療科)
・いろいろな治療法咲き乱れ。(50代、一般内科)
9位 「女」 56票
・入試不正、働き方改革など女性医師を取り巻く問題が目立った。(50代、一般内科)
・女性受験生の医学部合格制限の話題が明るみになったので。(30代、皮膚科)
10位 「終」 54票
・平成も今年きりです。(60代、消化器内科)
・平成の終わり。この世の終わりかと思うような天災、米朝首脳会談や2島返還など、これまでの体制の終了を思わせるような出来事など。(40代、精神科)
■調査概要
調査期間:2018年11月21日(水)~2018年11月30日(金)
有効回答:3,036人(回答者はすべて、医師専用コミュニティサイトMedPeerに会員登録をする医師)
調査方法:インターネット調査
質問:今年2018年の「医学界・医師界」表す漢字を「1文字」でご回答ください。
■過去の調査結果
・当募集「医学界・医師界における今年の漢字一文字」は、2012年から毎年実施し、今回で7回目の開催となります。
・昨年2017年は、新専門医制度始動の見通しへの注目を背景に、「専」が最多票となりました。
※過去の結果詳細はこちらをご覧ください。
2017年度・・・1位「専」≫https://medpeer.co.jp/press/4702.html
2016年度・・・1位「高」≫https://medpeer.co.jp/press/3465.html
2015年度・・・1位「偽」≫https://medpeer.co.jp/press/2448.html
2014年度・・・1位「偽」≫https://medpeer.co.jp/press/2048.html
2013年度・・・1位「偽」≫https://medpeer.co.jp/press/653.html
2012年度・・・1位「再」≫https://medpeer.co.jp/press/533.html
■引用・転載時のお願い
本調査結果の引用・転載時には、必ず下記のとおりクレジットを明記いただけますようお願い申し上げます。
・医師専用コミュニティサイト「MedPeer」調べ、と明記ください。
・WEB上での引用に際しましては、「MedPeer」に https://medpeer.jp へのリンク付与をお願い致します。
・画像データの提供をご希望の場合は、下記問い合わせ先までご連絡ください。
【メドピア株式会社について】
「Supporting Doctors, Helping Patients.」をミッションとして、医師同⼠が臨床経験を共有する医師専
⽤のコミュニティサイト「MedPeer」を運営。現在10万⼈以上の医師(⽇本の医師の3⼈に1⼈)が参加し、
医薬品や疾患に関する医師の”集合知”を形成。グループ全体では、医師によるオンライン医療相談プラッ
トフォーム「first call」や、管理栄養⼠による⾷⽣活コーディネートサービス「ダイエットプラス」を展
開。医師プラットフォームを基盤に、医師向けの臨床⽀援サービスや⼀般向け健康増進・予防サービスを
展開し、「医療の再発明」を⽬指す。
参照URL:https://medpeer.co.jp/