カードをできる限り多く、かつ戻れる選択肢を持つ ~ 将来に悩む医学生・研修医へ
2012.10.14
カテゴリー:医学生・研修医へ

最近、先日のエントリーのように面白い経歴を持った医師と会って情報交換したり、聖路加国際病院の先生方が執筆した医師のキャリアに関する本の書評を頼まれたり、と医師のキャリアについて考えることが多くなっています。

年齢的なこともあるのか?たまたまのタイミングなのかわかりませんが、参考になることもあると思うので、今後思いついたタイミングで私のキャリアについて、その場その場でどのようなことを考えて今の私が形成されているのか?少し振り返りも含めて書き残していこうと思います。

私が大学生の時に意識していたことの一つは、「戻れない選択をするのはまだ早い。いつかは一枚のカードを選ばなければいけないが、今はまだそのタイミングではない」ということでした。

医学生はほぼ全員が医師になるわけですが、これは他の学部の大学生には無い特徴です。
医学部以外の大学生は大学に入学したタイミングで職業選択をしたつもりはないはずです。例えば仮に法学部に入ってもほとんどの人が弁護士になるわけでは無く、教育学部の学生が全員教師になるわけではありません。
しかし、医学部だけはほぼ全員が医師になるつもりで大学を受験しているのですから、18歳の段階で職業選択をしていると言えるでしょう。(だからこそ入学してから後悔する人もいるわけですが…)

これは18歳の段階で、既に一つ大きな決断(戻れない決断)をしたことになると思います。

医師になることは自分で決断したことですから特に後悔もしませんでしたが、私は大学に入学してからようやくこの戻れない決断をしたことに気づきました。一方で、医師と決めた後の将来のキャリアプランとしては、「カードをいかに多く持ち」かつ「戻れる選択肢をいかに残しておくか」を意識するようにしていました。

一つ例を挙げましょう。

信州で学生生活をしていた私は、皆さんと同じように「将来どこの病院で研修をするか?」かなり悩んでいました。

もちろんそのまま大学の医局に所属するという選択肢はあったわけですが、その場合恐らく信州大学の影響範囲内で私のキャリアは完結するだろうな、と思いました。色々と情報を取っていくと、数は少ないですが外部でチャレンジしてから母校の信州大学に戻ってきて活躍している先生もいて、その先生方からは何か「チャレンジしたオーラ」みたいなものを感じたことを覚えています。

であればカードを増やし、かつ可逆的(母校へ戻ることも可能)な信州大学以外での研修をしてみて、その先はタイミングが来たら考えれば良いのではないか、と考えました。
もろちん、結果としては母校に戻っていないので、母校の皆さんが本当に温かく迎えてくれたかはわかりませんが。。

私が会社経営に大きく舵をきった時のように、覚悟を決めて大きな選択をするタイミングは必ずあります。
いつまでたってもカードを多く持ちすぎると、肝心の社会に対する貢献ができない、ということになりますが、若い間はたくさんのカードを持っていて良いのかな、と思っています。

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