振り子
2015.01.26
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先日のエントリーでは、医師であることが誇りでもあり、コンプレックスでもあると書きました。
振り返ると、この「誇り」と「コンプレックス」を振り子のように行ったり来たりしながら経営者としての経験を積んできたのがこの10年だったのだと思います。この振り子の考え方、以前のエントリーでも書いた気がしますが、改めて今回も触れてみます。
私は、自分自身が医師であるがゆえに、他の人では容易に掴めない「現場感」のようなものをサイトプロデュースの際に注入することができていると思っていますし、MedPeerに協力して頂く先生方とお話する際にもこの経験を活かせていると思います。一方、医師であるがゆえに、世間知らずであったり、経営への覚悟が中途半端であると誤解されたりしたこともありました。(世間知らずは本当ですが…)
だから、様々なタイミングで自分が本気であるということを示すために、「絶対に逃げない」ということを行動で示したこともあります。また、自分自身、会社のMission, Visionについては妥協せずに詰めてきたつもりです。医師を一人養成するためには1億円以上かかると言われていて、私が通常の医師以上のパフォーマンスを国家に対して与えられていないのであれば、私は臨床医に戻るべきだと考えていたからです。
私は今後も、医師としての誇りをもちながら、「本当に社会に役立てているのか?」を行ったり来たりしながら経営の道を進んでいくことになります。
また、振り子という意味で言えば、ビジョナリーカンパニーにある、「理念」と「利益」を最大化するのが私の経営上の信条なのですが、これも振り子として、「理念」に寄り過ぎてもいけないし、反対側に振れ過ぎてもいけないのだと思います。私の経営者としての仕事は、この振り子の振れ幅をできるだけ大きく、かつ速度をできるだけ早くすることだと思っています。
当然、振り子が大きく揺れ、スピードが速ければそこにいるメンバーには多くの負荷がかかるわけです。だからこそ、組織として大事にしているMission, Visionがとても重要で、この「Why?(なぜここにいるのか?)」が各メンバー毎に腹に落ちている必要があります。
最後は、秩序について。
秩序の対義語は混乱ですが、これを大企業とベンチャー企業に当てはめるとどうでしょうか?
「秩序」側が大企業だとしたら、ベンチャー企業は「混乱」側なのでしょうか?
私は違うと思っていて、ベンチャー企業とはまさに振り子そのものなのではいないかと思うのです。
ある時は秩序に振れる、そうかと思うと一時的に破壊的に進んでいき、混乱を招く時もある。この秩序と混乱を行ったり来たりしながら各メンバーが成長し、その結果としてどんどん振り子全体が大きくなるのかな、と思います。
私が弊社メンバーと日々触れている中で、「この人知らない間にずいぶん成長したな」とか、「こんなこともできるんだな」と感じることが増えています。自分の力でこの振り子を加速させていきたいと思う人、または、もし今までそのような経験はなくても、このスピード感を体感して、自分も成長していきたい人、待っています(^^)
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