医師の一人三役とは?
2012.06.16
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facebook, twitterの頻度が増えて、だいぶ間が空いてしまいましたが、久しぶりの更新です。

本日は、「医師の仕事」について少し考えてみたいと思います。

大学病院の機能は、「臨床」「研究」「教育」の三本柱、と言われます。
つまり、病気を診断し治療する「臨床」と、仮説を立て、検証し、科学的に考察し、論文にまとめ、雑誌等に投稿することで、新たな知見を広く世界に知らしめる「研究」。そして、次世代の医師を育てていくための「教育」です。

医師には、「医師」としての顔以外に「科学者」や「教育者」としての顔があるわけですね。
日本の医師は、場合によっては上記三つの顔を一人でこなすために非常に多忙です。

海外では上記を分業しているので効率が良いと聞いたことがありますが、日本ではどうして一人の医師が忙しい中論文を書いたり、医学生を教えたりしているのでしょうか?

自分が所属していた女子医大のある先生はこのように仰っていました。「石見、臨床医として優秀なのは当たり前だ。あとは、そこから得られた経験や気づきから、自分の目の前にいない患者さんに対して何ができるのかを考えるのが本当に優れた医師だ。」

また、とてもお世話になっている慶應大学のある先生は次のように仰っていました。「医学生のヤル気を引き出し、教えていくのは結構大変だよ。でも、彼らが立派な医師になり、その先に患者さんがいて、患者さんがやはり慶應大学は違うね、と言ってくれたという話を聞いたりすると止められなくなるんだよ。」

医師は臨床以外にたくさんの顔を持つとしても、常に「患者さんの笑顔」を最高のご褒美で働いているものです。

その笑顔のために、多忙な中論文を書いたり、遅刻してくる医学生を教育したり、と誇りを持って働いているのだと思います。

効率が悪い、分業化すれば良い、予算が分散する、等々批判があることは知っていますが、私は意外にこの一人三役は悪くない気がしています。もちろん、生涯というのは抵抗があるかもしれませんが、医師として働く長い人生の一時期、超多忙な日々を過ごして、自分の可能性を探るのは悪くないのではないかと考えます。

MedPeerでは「薬剤評価掲示板」などで医師同士の知見を共有できるようにしていて、インタラクティブ・ケース・カンファレンスでは、飯塚病院・江別市立病院・亀田総合病院・聖路加国際病院・手稲渓仁会病院・虎の門病院・福知山市民病院の教育担当の先生方にご協力いただいております。将来は、医師の主体的な研究をサポートしたり、医学生・研修医の教育に役立つようなサービスを展開していきたいですね。

もし何かアイディアをお持ちの方がいらしたら是非教えて下さい!

※今回の画像は、テク系雑誌「wired」のbiologyに関するトークイベントの案内でした。(biologyの最新情報とザッカーバーグ氏の特集が同じ冊子に入っていたりする面白い雑誌です。関係なくてスミマセン)

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