愚直であれ
2012.07.15
カテゴリー:MedPeer

写真は、駿台予備校市ヶ谷校の階段です。まだあるのでしょうか?

私は結構ムラがあって、例えば試験前とかはお尻に火がつかないと決して勉強しない方だったのですが、人生で3回程「愚直」なまでに物事に打ち込んでいる期間があります。

一つ目は、浪人時代。

現役時代、特に高校受験に揉まれずに中学からのエスカレーターで進学していた私は、よくわからない自信家で、模試の成績がD判定でも「まぁ、なんとかなるだろ」程度の覚悟で国立医学部を受験しました。結果は当然センター試験で惨敗。

初めて自分が浪人という言葉の重みを感じたのは、写真に掲載した駿台予備校市ヶ谷校に通う際に「学割」が使えなかったこと。「あー、自分には後ろ盾も何も無いんだな…」と不安になったことを思い出します。

この浪人開始の春から夏休み終わりまでは、「食う・寝る・トイレ・風呂」以外は全て勉強の時間に充てていました。苦手な数学・理科系を勉強して、休憩時間には好きな日本史の教科書を読んでリラックス、というくらい受験勉強に没頭しました。

二つ目は、研修医時代。

モチベーションの高い同期・先輩に囲まれた私は、食らいついていくために必死に文献を漁り、先輩たちの会話に耳を澄まし、経験を積むために当直をこなしました。ただ、同時に自分以上に「愚直」に職人技を身につけていく人、優秀な先輩方にたくさん出会ったのも事実でした。世界は広い、ということを知ったのもこの時期です。

三つ目は、もうおわかりかもしれませんが、今です。

臨床医として第一線で働くのではなく、新たな価値を世の中に創出するために今の事業を行なっているわけですが、創業して特にMedPeerを本気でとり進めるようになってからというもの、資金繰り・仲間の勧誘・様々な法務リスクの処理・顧客、株主、提携先との折衝、そして何より「あなた達は何をしようとしているのか?」に対して相手に応じてわかりやすく伝えること、等々決して順序良くは現れてくれない(むしろ同時多発的に発生する)諸問題に対し、愚直に答えを出してきたつもりです。

迷うことも多々ありましたが、たくさんの人々のアドバイスを受けたり、「なぜ自分はこの事業を行うのか?続けるのか?」突き詰めて考えることで、どんな問題にしても、ある一定の解の出し方があることがわかってきた気がします。

教科書的に整理された問題を解くことも重要ですが、愚直に「今ある問題」に対して地道に答えを出していくこと、どんな環境においてもその小さな成功体験の積み重ねが自分という人格を形作っていくのだと思います。

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